ピーベリー

 ピーベリー。珈琲の豆の一種ですが、産地や品種ではありません。
通常の珈琲豆は珈琲の実の中に2つできます。ちょうど、ラグビーボールを縦に割ったような形の豆が平らな面を合わせています。
 しかし、珈琲の樹の枝の先や、栄養不足になったときに、豆は2つできず、小さなひとつの豆になります。それがピーベリー。
 それほど多くは採れないので、希少品として一般の豆より少し高く流通しています。珈琲愛好家の中には、このピーベリーを好んで選ぶ方もいますが、私は‥まあ、個人の好き好きでしょう。
 下の写真を見ていただくと、ピーベリー(左)の小ささがわかると思います。

    

デカフェ

 デカフェと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
カフェインレスともいいます。「デカフェ」の「カフェ」はコーヒーではなく、カフェイン。
 ですから、コーヒー以外でもデカフェの紅茶とか、デカフェのコーラとかもあるんです。しかし、一般的にはデカフェと言えば、カフェインを除いたコーヒーのことをさします。
 このデカフェ、欧米では結構需要が多く、コーヒー全体の1割がデカフェとも言われています。
 私も何度か飲んだことはありますが‥‥、ありますが‥なんと言うか、んー、二度と飲みたくないと、いつも思ってました。‥コーヒーじゃない。
 もちろん、カフェインアレルギーなどで、まったく身体がカフェインを受け付けない体質の方にはいいと思います。しかし、デカフェと言ってもカフェイン0%ではないので、アレルギーの方は注意を。(0.2%以下ならデカフェと言えるらしい)
 通常のコーヒーでは1~2%ですから1/5~1/10になっただけ。以前は薬品処理でデカフェを作ってましたが、最近は超臨界二酸化炭素抽出という液体二酸化炭素にすごい圧力をかけて作ると書いてました。

 今回、たまたまデカフェのサンプルをもらいました。コロンビアのデカフェ。
生豆でも色が濃い。焙煎するとさらに濃いっていうか黒い。(写真左がデカフェ、右が通常の豆)
 

 飲んでみると‥コーヒー液の色は、少し薄い感じ‥で‥‥やっぱ、私には‥‥無理みたいですね。

 

コーヒーの日

10月1日。
実は、10月1日はコーヒーの日なんです。
珈琲の栽培が行われている地域は、赤道を挟んで北緯25度から南緯25度の間(コーヒーベルトと呼ばれます)なんですが、この地域は、日本のように四季がありません。特に赤道に近い地域は常夏。
なので、ほとんど季節に関係なく農産物は栽培されています。
こうなると、困ったことに栽培年度が不明確になります。なんせ1年中採れるんですから‥。
で、便宜上、9月30日以前に収穫された珈琲が前年度(2012年度)、10月1日以降に収穫されたものが、今年度(2013年度)となります。
 下の写真は、コーヒー園で、現地の子どもたちと記念撮影しているところ、子どもの顔が険しいのは、お土産のお菓子を「写真撮ってからあげる」とおあずけしているからで、別に虐待しているわけではありません。念のため。

 

グラッツェ

エスプレッソコーヒーのお店グラッツェに行きま
した。
お目当ての美女は不在でしたが、別の美女が。
エスプレッソマシンが不調で、ジュースを。
しかし、氷が品切れで、走って買いに行ってくれました。だから誰もいません。
ドリップでよければ、店番するのですが。そうもいかず…

9.25 珈琲セミナー

 当店では、3ヶ月に1回、珈琲セミナーを開催しています。
 よみうり文化センターの主催です。(なぜそうなったかは、かなり込み入った事情がありますので‥またの機会に someday never come?)

 今回は、9月25日に開催です。午後1時半~と6時半~、当店で。
コーヒーの基礎知識を勉強していただき、後半では実際に淹れていただきます。
せっかく、高い珈琲豆を買っても、淹れ方がよくないと、おいしいコーヒーはできません。また豆の保存も気をつけないと、すぐに劣化し、香りも味も台無しで、身体によくないものになってしまいます。

 約1時間半で学び、実践しておいしいコーヒーを淹れられるようになります。
詳細、申し込みは、073-428-2540 よみうり文化センターまで。定員オーバーの場合はキャンセル待ちになります。また参加者が3人未満の場合は中止します。

グァテマラ SHB

グァテマラ、あるいはガテマラと表記される国、あるいはその国で採れる珈琲豆。
グァテマラは、メキシコの南東で、中米の北端に位置し、東と西を、太平洋と大西洋(カリブ海)に挟まれた国です。
住民の半数以上は、マヤ系の先住民族で、16世紀から18世紀まで、スペインに征服されていました。

 グァテマラ西部に位置するチチメス山の山頂、標高約1500メートルにある地がコーヒー栽培に対する気象環境が優れている点も特筆出来ます。
 適度に降る山岳地帯特有の雨により、土壌には絶えず必要な湿度が維持され、根は充分に養分が送り込まれるようになり、健康的な木々が育成できる環境に加え、寒暖の差が大きく、甘味が増えるようになっています。
また農園主のこだわりから、完全に熟したチェリーだけを収穫するという方法は、40年以上も勤続した農園従事者によって守られ、乾燥までの行程を全て農園内にて管理しており、出来る限りの品質維持に努めています。

 農園の基本的な考えは自然の中でのコーヒーとの共存でありコーヒーを脱穀した殻は、完全に醗酵される状態まで置かれ、若い苗木の肥料としてリサイクルされます。
 豊富な山の水は、自然の傾斜を利用して各行程間の運搬通路にも活用され、段々畑の途中には、12ものパティオ(中庭)を配置することによって、収穫されたチェリー毎の天日乾燥が可能になっているなど、随所に農園の考えが盛り込まれています。
全 てが自然の力によって成り立ち、鮮やかなコクと香りに優れた甘味のあるコーヒーが収穫されます。

SHBは、グァテマラで珈琲のランクでの最上級を示す表記です。

mano cafe

和歌山にお住まいのエスプレッソファンの皆さんにグッドニュース。
本格的エスプレッソのお店、mano cafe まもなくオープンです。
昨日の休みに、ちょっと覗いて来ました。まだ内装工事中。しかし、看板も上がり、いいセンスのお店です。立地条件もいいなぁ。
 和歌山日赤病院の北、真砂町バス停の前です。

 

 お客さんが引いたので、CDを‥ ジャズもなかなかいいですね。ジャスラックさん、ご心配なく、聴いてるのは私だけですから。

 

コピ・ルアック

コピ・ルアック(Kopi Luwak)。
「かもめ食堂」などの映画やバラエティ番組でもよく取り上げられていますから、名前は聞いたことがあるでしょう。
実はコピ・ルアックとはジャコウネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆のことです。

 ジャコウネコが赤く熟れたコーヒーチェリーを選んで餌として食べ、種子にあたるコーヒー豆は消化されないので、そのまま排泄されます。
その糞の中からコーヒー豆を取り出し、きれいに洗浄して、天日干しした豆がコピ・ルアックです。

  

 一説によると、ジャコウネコ腸内の消化酵素の働きや腸内細菌による発酵によって、コーヒーに独特の複雑な香味が加わるといわれています。
ちなみにこのジャコウの香料はシャネルの香水にもブレンドされているようです。

 希少価値もあり、かなり高価で取引されています。有名な珈琲店で見るとどこも、200g1万円はくだらないようです。

 しかし、問題があります。本当にジャコウネコの糞から取り出した豆かどうかは、信じるしかないこと。そして、その香味がそれだけの価値があるのか。と言う問題です。
 私も、数年前に神戸のある店で「コピ・ルアック」コーヒーを飲んだことがあります。たしか1杯3000円くらいでした。
 しかし、そのときの感想は、正直言って「少し酸味のあるトラジャコーヒーみたい‥いや、かなり苦味の利いたケニアか?」であって、独特の複雑な香味が加わるとは、思えませんでした。
 いや、3000円も払ったんだから、きっと本物でしょう。そう信じたい。信じるものは救われる。いや、信じるものは足をすくわれるのか?

 1995年にコピ・ルアックは、「ジャコウネコの排泄物から集めた世界一高価なコーヒー」として、イグノーベル栄養学賞を授与されています。

ハワイコナ そして 困った奴ら

 ハワイに行ったことのある人や友人・知人がハワイに行ったことがあれば、コナコーヒーの名前は聞いたことがあると思います。
 珈琲豆は、その生育する気象条件のために、一般に発展途上国で収穫されるのですが、ハワイ諸島は、ご存知のようにアメリカ合衆国の州です。

 ハワイ諸島の中で「ビッグアイランド」の愛称で親しまれているハワイ島。そのハワイ島の西部コーヒー農園が広がるコナ地区がハワイコナの生産地です。
 当店で取り扱っているエクストラファンシーはその中でも最高級品です。   有機農法、手作りの為、世界のコーヒ総生産量の1パーセント以下でしかなく、一般的には他の種類の豆 とコナ産の豆 10% 程度割合でブレンドされて販売されているのが実情です。 
              
 ハワイ島にある3つの火山の活発な噴火活動により、コナ地区の土壌は、肥沃で、水はけが良く、日中に降り注ぐ南国の太陽と適度な降水量、さらに昼間の暖かい海風と夜の冷たい山風などの自然環境は、まさにコーヒー栽培に理想的とされる条件が全てそろっているのです。 
 ハワイコナは1818年に苗が移植されて以来、ティピカ種100%が守られ続けられてきています。
 マウナロア山の豊かな火山性土壌、コーヒーの木を強い陽射しから守る午後の雲、十分な降水量、強い風からコーヒーの木を守る防風林。これらの組み合わせが、最上の味と香りを持つコーヒー豆を栽培するにふさわしい完璧な環境を作り出しています。
 ハワイ州政府の厳密な規格管理のもとで精製された、見栄えの良い大粒な豆は、芳醇な香り、苦味の少ない独特な酸味と甘味を持っています。
 しかし、今、ハワイコナは、ベリーボーラーという虫の大発生によって大打撃を受けています。珈琲の実の中に卵を産みつけ、孵化した虫はコーヒーの種(珈琲豆)も食べてしまいます。
 虫(ベリーボーラー)に味覚があるかどうかはわかりませんが、同じコナコーヒーでも高級品から被害にあっているようで、エクストラファンシーは、ほぼ壊滅的被害と聞いています。今後、品薄・高価格はさけられません。

 害虫は人間にとって害があるので、害虫と呼ばれます。しかし、その困った奴ら(害虫)も生態系の中では必要なものです。
 たとえば、バッタ。大発生して農作物を一気に食い尽くす彼らは、農業関係者以外からも害虫として嫌われます。
 しかし、そのバッタは、他の病原菌を運ぶ虫を食べ、バッタの糞は農作物の栄養源として重宝され、バッタ自身も家畜のエサになっています。

 人間でも、空気を読まず喋り捲る人、年がら年中ぼやいている人、やたらプライドの高い人、サボってばかりの人‥‥そんな人たちもきっと、この社会の中では必要とされているのでしょう。排除や敵対・イジメの論理ではなく、感情を抑えて、共存共栄できる工夫や配慮が必要なのでしょう。

ベトナム アラビカ

 今日は、大阪狭山から、「リトルアイランド」という珈琲屋のオーナーがきてくれました。
 若い、そしてジャニーズ系のイケ面。(ウーン、僅差で負けてるかな?)もともとは移動カフェから出発した珈琲屋さんとの事。そして、その移動カフェを現在、引き継いでいる若いきれいな女性もいっしょに。
 珈琲豆の話になって、少し盛り上がりました。

 さて、今日はベトナムの珈琲豆。

正式名称、ベトナム社会主義共和国。人口8500万人、主要な産業は、農林水産業や鉱業、軽工業ですが、最近は他のアジアの新興国と同様、経済発展の目覚しい国です。
過去、何度か戦火に見舞われましたが、ベトナム戦争後の1976年に南北統一がされ、現在の国名になりました。

世界第二位の生産量
コーヒー栽培は、1999年度にはインドネシアを抜いて世界最大のカネフォーラ(ロブスタ)コーヒー生産国になりました。アラビカコーヒーを含めてもブラジルに次、世界第二位です。
 約14万のコーヒー農園があります。個人の小規模農園は0.5ha~3ha程の広さですが、これらは、フランスの植民地時代の大規模農園が分割されて作られたもので、これらの小規模農園は全体の90%を構成しています。
それらは全て共同化され、協同組合や国営農園になっています。

 ベトナムで生産されているコーヒーの大部分(98%)はロブスタコーヒーです。アラビカコーヒーは生産量全体の1%以下と少ないながらも生産されており、これは、19世紀に宣教師によってアンナンにもたらされ、その後1935年にコーチン・シナに、1955年にトンキンにもたらされました。

希少性の高い珈琲
 アラビカコーヒーはウォシュド(水洗式)で精製されます。
乾燥はほとんど地面で天日により行われています。豆はミディアムサイズで、色はライトグリーンであり、水分を過剰に含む傾向があります。     
実は、多くのウォシュドアラビカコーヒー品質は平凡で、カップ味がクリーンでない場合がありますが、その中で特に品質が良いものだけを集めたのが、この珈琲です。たいへん希少性が高い珈琲で、マイルドで飲みやすく上品な香味があります。
当店では、今までベトナムの珈琲を扱っておりませんでしたが、アラビカ種が比較的安定的入荷できるようになったため、昨年の10月にはじめて取り扱いを開始しました。