10月1日は「珈琲の日」。
珈琲の年度は、10月1日から翌年9月30日となっている。同じ2012年でも、9月30日に出荷された珈琲豆は、2012年度の豆で10月1日のものが、2013年度の豆になる。
そんなことは、どうでもいいのだけど‥‥
今日、珈琲業者が持ってきたポスター「10月1日はコーヒーの日。女性にコーヒーブレイクを贈る日」と言うのはよくわからない。(わからないまま店に貼る主体性のなさ、トホホ)
最近は、映画館でも女性割引の日?があって女性の入場料が安くなったり、電車も女性専用車両があったり、いろいろなところでレディスディ割引があるし‥
これって逆差別では?まあ、男には、わからない差別が日常的にあるのかもしれないけど、オリンピックも全種目男女行われているのだから、平等にしてほしい。‥まあ、自由に使える金を持っていない男をターゲットにしないビジネス戦略がわからないでもないが‥。
カテゴリー: 珈琲について
スペシャルティとシングルオリジン
久々に珈琲の話。マニアックな話です。
エカワコーヒーさんのブログを読んでいて、思い出した。
スペシャルティコーヒー表示についての曖昧さだ。
最高級と言われるスペシャルティコーヒー。しかし、定義は曖昧だ。
当店で無印となっている珈琲豆とまったく同じ珈琲豆が、他店ではスペシャルティコーヒー表示で売られている。
消費者としては、無印で100g400円の珈琲豆を買うより、スペシャルティコーヒー100gを800円で買う方が得をした気分になる。価格差が少なければ尚更だ。実はまったく同じ商品なのに。
逆に、オーガニック表示は、厳しい規程がある。たとえ、完全無農薬・有機栽培されていてもオーガニック表示できない。農水相が栽培地・栽培方法を無農薬・有機栽培と確認しても表示できない。栽培だけでなく、保管や焙煎方法まで厳しい規程がある。
一方、シングルオリジン(=シングルソース:単一生産地)の定義も明確だ。トレーサビリティ(生産者・生産園地確認)ができていて、混ぜもの(他の生産園地のものの混入)なしならシングルオリジンになる。
日本では、シングルオリジンとスペシャルティが混同されている。早く明確な基準で差別化しないと、コーヒー後進国に転落する。
フェイバレットカフェとアロマプレスパック
昨日の定休日、パティシエ君と店内で食事をしていて、岩出のフェイバレットカフェの話になった。彼はケーキが、私はコーヒーの保存袋が(何で袋?)気になって行くことに。
男2人でケーキセットを‥。パウンドケーキのキメの細かさに感心。ジェラードも、やはり素人の手作りレベルではない。‥らしい。
と、マスターがわざわざテーブルまで挨拶にきてくれた。この丁寧さは見習いたい。と言いつつ1時間でいつも忘れる。
私が気になったコーヒーの保存袋が、カウンターにあったので見せていただく。おお、 ニコノスのアロマプレスパックだ。
そうパティシエ君と昼、コーヒーの品質をなるべく下げない保存袋の話をしていて、真空パックの問題点とともに、アロマプレスパックが最適だろうと言っていた。
で、ウチの他に、和歌山でアロマプレスパックを使っている店があるか‥と考えて、もしかしたらと頭に浮かんだのがフェィバレットカフェだった。
会計を済ませて帰ろうとしたら、オーナーの奥さんが、丁寧に挨拶してくれた。この丁寧さは見習いたい。と言いつつ1時間でいつも忘れる。学習能力ないなぁ。
※アロマプレスパック 珈琲豆は焙煎すると数日間、二酸化炭素を出し続ける。また、空気中の水分や酸素を吸い込み劣化しやすくなる。そのため、袋内の空気(二酸化炭素)を外にだすが、外部の空気(酸素や水蒸気など)を中に入れない工夫がいる。それを実現できるのが、ニコノスのアロマプレスパック。
インドネシア カロシ シーズン2
(前回からの続き)2度焼きとは、焙煎した珈琲豆をもう一度、焙煎すること。
伝統的な珈琲焙煎職人からは、忌み嫌われ、タブーとされる焙煎方法だ。
しかし、私はタブーを恐れない男。だから挑戦した。(本当は、これしかなかったから‥トホホ)
さて、昨日2度焼きした、インドネシア カロシ。うん、いい色に仕上がってる。早速、挽いて‥あれ?香りが‥‥薄い。そうそう、これが2度焼きがタブーとされる理由のひとつ。香りがうすくなる。そうだ落ち着け、セオリーどおりだ。想定内!と自分に言い聞かせる。
で、味は‥‥‥うん、トラジャとは‥やっぱ‥ちょっと違う。同じ、和歌山県でも和歌山市内と高野山と白浜のサファリパークでは、雰囲気がちょっと違うのと同じか。
でも、鼻に抜ける独特の香りは‥‥ちょっと違うか?いや、まあ誤差の範囲?
やはり、もう一度、焙煎からやり直して確かめたほうがいいな。と言う訳で、シーズン3に続く。
インドネシア カロシ
トラジャが当面入らないとのことなので、代替のインドネシア カロシの試飲を。
生豆は、見た感じトラジャには程遠い。マンデリンのようにちょっと雑。豆の大きさも大中小‥オイオイ。
焙煎してみると、当然の結果ではあるが、ムラが‥。うーん大丈夫か?しかし、人は見た目で判断してはいけない。(人ではないが‥)
すべての先入観を捨てて、ちゃんと試飲用のスプーンで飲んでみる。えー?やっぱトラジャとはだいぶ違う。どちらかというと中南米系のソフトで少し酸味を感じさせる味。でも、これはこれでいいかも。
いやいや、代替になるかどうかが大事なので、焙煎もう少し強くして再チャレンジしてみよう。
ん?あれ? し、し、しまった! サンプル全部焙煎してしまったんだ。
ああ、この世には神も仏もないのか! いや、私はもともと無神論者だったし、これは完全に自分のミスだ。
こうなったら、しかたがない。一子相伝の必殺技を使うしかない。しかし、これはあまりにも危険だ。
いいのか。と自分に改めて問う。‥‥いいです。簡単に答えはでる。
そう、二度焼きをやる。
結果は‥次回のお楽しみ。
内幕
久々に珈琲の話。
あるコーヒーチェーン店のコーヒーについていろいろな方の意見が違うので、一度飲みに行かなくては‥‥とズーと考えていた。
「けっこういける」「まあ、おいしいよ」と言う人がいる反面、「あんなのはコーヒーじゃない」「ファミレスのお代わり自由と同じ」と否定的な意見も‥。やはり自分の舌と鼻で確かめなければ‥。しかし、何回か行ったけど満席で入れなかった。ますます確かめたい。
以前、ウチの店でバイトしていた女の子も「おいしい」と言ってた。
ところが、今日きたお客さんによれば、やはりファミレスのお代わり自由と同じだとのこと。実はこの方、他県のそのチェーン店で働いたことがあるそうで‥内幕を記した本もあると紹介してくれた。
その本にはファミレスのお代わり自由として書かれているが、内容は同じとの事。ネットで探したらあった。
(以下「食品のからくり」別冊宝島編集部編より一部引用)
実は、ある食品添加物を使うと、コーヒー豆の粉から通常の3倍弱はとれるのです。普通、ファミリーレストランではコーヒー豆の粉を
10kg単位で購入しています。
通常コーヒー豆の粉10kgから1,000杯のコーヒーがとれるので、
その3倍の3,000杯のコーヒーがとれる勘定です。
使われる食品添加物というのが「リン酸塩」です。
これを増量剤として食品添加物に混ぜるのです。
そうするとリン酸塩の抽出作用で、コーヒーが何倍も作り出せるのです。
ところが、何倍も作ることができる代わりに、
コーヒー独特の苦味と香りがなくなってしまいます。
そこで、また食品添加物の助けを借りることとなります。
どのような食品添加物が使われているのでしょうか?
コーヒー香料として、
・酢酸ベンジル
・ジメチルチオエーテル
・B-ナフトールエチルエーテル
などの合成香料です。
また、これらの合成香料をミックスしたコーヒー苦味量という
便利な製品も販売されています。
さらに、こうした食品添加物で増量するやり方のほかに、
コーヒー豆の代わりにチコリーの値(原文のまま)を使った
おかわり自由の「コーヒーもどき」もありますから、
ビックリ仰天です。
(引用終り)
うーん、本当だとしたら恐ろしい。ファミレスでコーヒーを飲むことはなかったけど、一度飲んでみよう。そして、そのチェーン店でも飲んでみよう。
※引用した原文のチコリーの値は、チコリの根と思われる。違ってたらすみません。
6月セミナー
6月のセミナーは2本立て。
通常の珈琲の基礎知識とホットコーヒーの淹れ方は、6月19日(火)。
午後1時半~と午後6時半~の2回。
そして、アイスコーヒーの淹れ方は、6月26日(火)。
同じく、午後1時半~と午後6時半~の2回。
会場は当店。参加費は2100円。事前申込み制で申込みは、よみうり文化センターまで‥電話 073-428-2540。
初夏の開催です。あなたは、暑くてもホットコーヒー?暑いからアイスコーヒー?
両方とも、前半は珈琲の基礎知識の講習。後半は淹れ方の実践。
コーヒー1杯の値段
コーヒー1杯の値段は、どう決まるか?
コーヒー屋や飲食店、関連業種の方以外は、たぶんあまり関心ないでしょう。
いや、その当事者の中でも、なんとなく、他の店に合わせて、このくらいなら‥と言う方もいるでしょう。
実は、まず一定期間に想定される客数での必要経費(減価償却含む)をだします。家賃や水道光熱費、材料費、人件費、消耗品、備品代、広告代‥‥それを客数で割り、1杯の最低料金を決めます。これが基本。
もちろん、これでは1杯千円以上のコーヒーが必要になる場合もあるでしょう。しかし、これでは、お客さんが来ませんから価格調整がいります。また客数は大きく変動しますから計算どおりにはいきません。ライバル店などの相場も考慮する必要があります。
地域により経費も変わりますから、価格も変動します。和歌山市周辺では、コーヒーは1杯300円~450円くらいが相場でしょうか。
今日、ある珈琲店のマスターが来たので、話していると、コーヒーの値段を上げる店が増えていると言ってました。もちろん、珈琲豆が昨年大幅に上がったことが原因だそうです。
で、彼が言うには「(GreenBeansも)上げたほうがいい」です。
もちろん、経費が上がっているのですから、上げるべきでしょうし、お客さんも納得してくれるでしょう。
しかし、彼の真意はそうではなかったのです。
「安いとクオリティが低いイメージにつながる」と言うのです。
その話を聞いて、サラリーマン時代に聞いたあるセミナーの話を思い出した。
外国のある化粧品メーカーが画期的な化粧品を低価格で販売し始めた。キャンペーンも大々的に行った。しかし、その商品はまったく売れなかった。
困った経営陣がコンサルタントに相談すると、3ヵ月後には、生産が追いつかないほど売れはじめた。
実は、その化粧品の外ケースをプラスティックからガラスに変え、商品名を変えた。中身は同じ。そして、販売価格を3倍にした。それだけ。
つまり、どんなにいいものでも、安い価格の商品には消費者は魅力を感じない。
なるほど。しかし、価格変更すべきか?ハムレットのように悩む今日、このごろです。
ベリーボーラー
ベリーボーラー。この言葉は、プロ(珈琲関係で働く人)か、かなりの珈琲通以外の人は聞いた事もないのではないだろうか。もし、知っていればかなりの通です。逆にプロで知らなければ、ちょっと‥。
プロなら、ほとんど毎日、ハンドピックなどで生豆を見つめているので、欠点豆のブロッカ(小さな穴の開いた豆)に遭遇することがある。
実は、この穴をあけるのが、実(ベリー)に穴をあけるもの(ボーラー)。そう、ベリーボーラー。体長2ミリ程度の小さな虫。
これが、今大問題になってます。通常、インドネシアや中南米で大発生して1年くらい栽培できなくなる(実を全部落として駆除したり、殺虫剤をまくこともある)ので。
今回は、ハワイ。今までハワイでの大発生はなかったので、対応が遅れた。当店で取り扱っているハワイコナの最高級品、エクストラファンシーなどは、ほとんどダメ。ハワイコナでもランクの低いものなら出荷可能らしいけど。
コナのエクストラファンシーなど、高級品を扱っている店は対応に頭を抱えている。
当店でも、取り扱いができなくなるのは時間の問題です。












