スペシャルティとシングルオリジン

 久々に珈琲の話。マニアックな話です。
エカワコーヒーさんのブログを読んでいて、思い出した。
スペシャルティコーヒー表示についての曖昧さだ。
最高級と言われるスペシャルティコーヒー。しかし、定義は曖昧だ。
当店で無印となっている珈琲豆とまったく同じ珈琲豆が、他店ではスペシャルティコーヒー表示で売られている。
 消費者としては、無印で100g400円の珈琲豆を買うより、スペシャルティコーヒー100gを800円で買う方が得をした気分になる。価格差が少なければ尚更だ。実はまったく同じ商品なのに。
 逆に、オーガニック表示は、厳しい規程がある。たとえ、完全無農薬・有機栽培されていてもオーガニック表示できない。農水相が栽培地・栽培方法を無農薬・有機栽培と確認しても表示できない。栽培だけでなく、保管や焙煎方法まで厳しい規程がある。
 一方、シングルオリジン(=シングルソース:単一生産地)の定義も明確だ。トレーサビリティ(生産者・生産園地確認)ができていて、混ぜもの(他の生産園地のものの混入)なしならシングルオリジンになる。
 日本では、シングルオリジンとスペシャルティが混同されている。早く明確な基準で差別化しないと、コーヒー後進国に転落する。