ベリーボーラー

 ベリーボーラー。この言葉は、プロ(珈琲関係で働く人)か、かなりの珈琲通以外の人は聞いた事もないのではないだろうか。もし、知っていればかなりの通です。逆にプロで知らなければ、ちょっと‥。
 プロなら、ほとんど毎日、ハンドピックなどで生豆を見つめているので、欠点豆のブロッカ(小さな穴の開いた豆)に遭遇することがある。
 実は、この穴をあけるのが、実(ベリー)に穴をあけるもの(ボーラー)。そう、ベリーボーラー。体長2ミリ程度の小さな虫。
 これが、今大問題になってます。通常、インドネシアや中南米で大発生して1年くらい栽培できなくなる(実を全部落として駆除したり、殺虫剤をまくこともある)ので。
 今回は、ハワイ。今までハワイでの大発生はなかったので、対応が遅れた。当店で取り扱っているハワイコナの最高級品、エクストラファンシーなどは、ほとんどダメ。ハワイコナでもランクの低いものなら出荷可能らしいけど。
 コナのエクストラファンシーなど、高級品を扱っている店は対応に頭を抱えている。
 当店でも、取り扱いができなくなるのは時間の問題です。
   

春の香り

 今日、バイクの修理をしてもらう間、修理屋さんの娘さんと工場の前の椅子で30分ほど、話をしていた。
 やわらかい日差しを浴びて、漂ってくるエンジンオイルの匂いと機械音が、なぜか気持ちよかった。
 音楽もコーヒーも美しい景色もなかったけど、いい時間を過ごせた。これで花粉がなければ最高だ。

 若いチャーミングな女性と2人きりで、話をするのは緊張するものだが、今回は若すぎたのでリラックスできた。
 話題の、ほとんどは算数の割り算ドリルの計算のしかた。30分でどうやら理解してくれたみたいだ。※当然、写真は本文・本人とまったく関係ありません

珈琲のポリフェノール

(昨日の続き?)
数年前、突然日本で赤ワインブームが。
それまでは、日本では赤ワインと白ワインの消費量は、ほぼ同じ。どちらかと言うと白ワインの方が多かったそうだ。
今でも赤ワインのほうが消費が多い。原因は、やっぱりテレビの健康番組が発端。それがポリフェノールだった。美容と健康にいい。
しかし、日本人にはアルコールがダメな人もおり、量もそんなに毎日、ガブガブ飲める人は少ない。(健康面からと経済面から)
そこで注目されたのが、珈琲。
ポリフェノールが、ワインと同量の珈琲から摂取できることが報道された。いろいろな書物でもそう紹介されている。
しかし、一つ問題が。(いや、私が勝手に疑問に思うだけだが)
ポリフェノールは、熱によって分解しやすい。まあ200℃くらいで。
珈琲の生豆を焙煎する時には一般的に200℃以上になることがある。となると、せっかくのポリフェノールが分解するのでは?
この問題については、いろいろな書物やネットで調べてもよくわからない。
どなたか、知っている方がいれば教えてください。

珈琲の害のはなし

 最近、ブログに真面目な話を書かないので一部(約1名)からクレームが。
で、今回は反省して、珈琲の話を。
 え?珈琲に詳しいのかって? いや、まあこう見えて一応、グリーンビーンズで珈琲セミナー受講したことがあるので‥。次回は3月27日です。
 珈琲を飲みすぎると胃に悪い。とよく言われました。
未だに医者の中には、そう言っている人がたくさんいます。実は、これは統計調査の間違い。
 かつて、アメリカで胃の悪い人を調査したところ、珈琲を1日数杯、飲む人が多かった。そこで、逆に珈琲をたくさん飲む人を調べたところ、やはり胃の悪い人が多かった。そこで、珈琲=胃に悪いとなってしまった。
 この統計結果は、全世界の珈琲愛飲家に衝撃を与えた。そして医療関係者にも広まった。 
 実は、その後で、おかしいと言う人たちの検証調査が行われているが、最初の発表があまりにもセンセーショナルだったため、検証結果は、ほとんど報道されなかった。
 実は、当時、珈琲を良く飲む人は、タバコをよく吸っていた。今でも当店など、珈琲を飲ませるのにタバコがダメとはおかしいと言われる。かつては、タバコと珈琲はセットだった。
 調査結果によれば、胃の悪い人のほとんどは、珈琲ではなく多くはタバコが原因で他の要因(ストレスや他の飲食品、生活習慣など)によっても胃が悪くなっていたというのが、検証結果だった。 
 そして、珈琲を良く飲むがタバコを吸わない人で胃の悪い人はそれほど多くなかった。
 刑事事件でも、こいつが怪しいとマスコミで大々的に報道されると、その印象が大きく、後の裁判で無罪になってもそれは、ほとんど報道されないのと似ている。
最近では、珈琲は、ガン予防、胆石予防、活性酸素除去などの有益性が注目される。もちろん、カフェインなど害益混同の成分もあるので、どんな状況でも、誰にでもいいという訳ではないし、古くて酸化しているコーヒーを飲めば、身体に悪いけど…。
 コホンッ!どうだい今回は真面目な話だっただろう。
(写真は映画「コーヒー&シガレッツ」より)

セミナー

 今回のセミナーは、3月27日(火)に開催。
おいしいコーヒーを飲むには‥
最良の珈琲豆を選ぶ、最適な焙煎を行う、最高の抽出で創り出す。
もちろん、豆の保存も大事。そして基本的な知識がないと珈琲を楽しめない。
日時:3月27日(火) ?午後1時半~ ?午後6時半~
会場:当店 GreenBeans
会費:2100円
申込み:よみうり文化センター 電話073-428-2540

内容は、珈琲の基礎知識、飲み比べ、ペーパードリップの実践です。
事前申込みが必要です。筆記用具を持参してください。

ノイン

 和歌山市役所の北にあるビルの1階の珈琲店。
九番町という住所からだろうか、ノインはドイツ語で「9」。
入り口に大きな焙煎機。店内は広い。何年か前に行った時には。女性オーナーの他に女性スタッフが2人いた。
 店内には、市役所の関係者と思われるスーツ姿や作業着の男性客が数人談笑していた。
 1週間ほど前に「ノインも店を閉めたらしい‥」とお客さんから聞いて気になっていたが、昨日前を通ったら本当だった。
 女性オーナー、スタッフらしいきれいな店だった。当時の写真を探したけれど見つからなかったので、ネットから無断借用した写真です。
   
 そして、今日のケーキは「オペラ」評価は真っ二つ。「最高!すごい」から「うーんちょっとなぁ」まで。
        

セイアイ

「セイアイ」は和歌山市に古くからある自家焙煎の珈琲店。
年配の女性が一人でやっている。
 店にはいると、入り口にある大きな10キロ釜の焙煎機がきれいに手入れされている。
 「使うのは週に数回。最近ではもっと小さくて使いやすい機械もあるけど、やっぱり私はこれが好き」自分の孫を見るようにやさしく微笑む。
 今月中旬でお店を閉めると聞いて、珈琲を飲みに。店内には10人くらいお客さんがいた。席にすわってからも出入りが多く、他人の店ながらちょっと焦る。(1人でだいじょうぶ?)
 しかし、全然慌てる様子はない。お客さんと笑顔で話をしながら、ゆっくりサイフォンの準備をしている。時々、話に夢中になって手が止まる。
 見かねたお客さんの一人が、帰ったお客さんのテーブルを片付けに。そしてもう一人のお客さんは自分で、自分の珈琲を淹れている。それを見て、4人掛けのテーブルの年配の男性客たちは「オバチャン、忙しいなぁ。何か手伝おうか」「ゆっくりでええで」と声をかける。
 近所の常連さんたちだろうか。長年、地域に密着して、かわいがられている。いい店だな。
 お客さんとの会話の中で「もう歳だから、あかんわ。身体も頭も、だからもう辞めるねん」とおっしゃってた。いい店が、また一軒なくなるな。
 20分ちかくしてテーブルまで届いた珈琲は、私には少し濃すぎた。でも、この味が、ここのお客さんの好きな味なんだ。
 そして、次は逆にこの3月に開店したばかりのお店へ。「ぐるう」ハンバーグ専門店。ウチのお客さんが田中町で始めたお店。
 まだ、ほとんど宣伝していないと言ってたけど、けっこうお客さんが入ってる。思ったより(失礼)、内装も料理もいい。でもちょっとスタッフの女の子の対応にはビックリした。

珈琲の輸入量

 珈琲の輸入量は、その種類・品目によって大きく変化する。
農産物なので、天候による変動が多い。干ばつや長雨、ハリケーン等で苗や樹がダメになれば、珈琲は収穫できない。一気に輸出量が減り、価格が上がる
と日本の輸入量が減る。ほとんど国内になくなることも。
 数年前に、モカ珈琲(エチオピア産)が日本からなくなった(古いものやニセモノはあった)時は、天候ではなく人為的なものだった。なんと輸出業者がポストハーベスト(収穫後の農薬散布)をしたらしい。
 当然、日本の検疫でひっかかり輸入停止になった。当時、当店では5種類も「モカ」を扱っていたのでエライコッチャになった。(2年前から復活してます。取扱い品目は減らしました)
 
 そして、今度はモカマタリが。理由は政情。
 新聞を読んでいる方は、ご存知のように、33年続いた独裁政権が昨年の「アラブの春」の影響で決起した民衆によって退陣したが、当時の大統領の責任逃れと副大統領が大統領になったことに対して、民衆のデモやテロ、政府側の弾圧で混乱している。
 日本の現地商社事務所と連絡が取れない状態も。このままでは、イエメンのモカマタリも入ってこなくなるかも。

 
 
 

ロースターズ

 先日、エカワ珈琲さんを訪問し、珈琲のことをいろいろ教えていただきました。
さすがによく勉強されている。また、長年の経験で身体で珈琲を理解されている。今後もいろいろ教えていただき、勉強していきます。
 ただ、焙煎後、2ヶ月味の落ちない珈琲と言う点に疑問符が‥。まあ、実験してみることが一番でしょう。四月になったら飲んで見ます。
       
 御坊のセコイアのマスターが、ルワンダの珈琲生豆を持ってきてくれました。さっそく、手焙煎で2杯分。1杯はセコイアさんの言う通り数日おいてから。
 やはり、アフリカ系の酸味。もう少し濃い目に焼いてみてもいいかも。ケニアのように濃い目に焼けば甘味がでるか。
       

焙煎前の水分添加について? ~ マニアックな話

 1週間前に珈琲豆を焙煎する前に水洗するか、しないか、についてこのブログに書いたところ、マニアの方たち、珈琲関係者、焙煎職人の方から、ご指摘やご意見をいただいた。
訂正部分
水洗の理由のひとつに、「水で生豆の渋皮をふやかし、焙煎した時に剥がれやすくする。」を挙げましたが、ただしくは渋皮(チャフ)は、洗うときに剥がすのが主な目的で、焙煎時にはがれやすくは、付随する程度の事だそうだ。訂正し、お詫びします。
 
水洗のいろいろ 
 水洗の仕方についてもいろいろな方法があると教えていただいた。たしかに書籍やネットでみても千差万別。
 軽く流水で流す。ボールに生豆を入れ、水に浸し1回だけ流す。網袋に入れ、流水でゴシゴシ何度も洗い流す。ボールの中で米のように数回研ぐ。水に汚れがなくなるまで数回洗う。‥‥などなど。
 同じ水洗派の中でも「しっかり洗わないと汚れが残る」「洗いすぎると焙煎ムラができる」と意見対立もある。
 どの世界でも職人と言われる人たちは、プライドが高く、常に自分の方法がベストになる。これはけっして悪いことではない。
 珈琲の焙煎でも、自分流を貫き通すから、愛飲家は自分の好みにあった店を安心して選べる。シアトル系の大手コーヒーチェーンが日本全国に店を出しても日本のチェーン店のように真似をしようとせず、頑固に独自性を通した。
 水洗についても同じことが言える。職人やプロの頑固さがそこに見える。
なぜ水洗しないのか 
 水洗しない理由は何か。ホコリや汚れについて言えば、水洗しない人たちの意見は同じだ。「意味がない」つまり、200℃以上の高温で焙煎するのだから、ホコリや汚れは関係なくなる。
 また、水洗することのデメリットがある。十分に乾燥させないと焼きムラがでる。完全に乾燥させるには、(自然乾燥では)多湿気候の日本では冬場以外は困難がある。
 たぶん、こんなことではないだろうか。また、時間がある時に水洗しての焙煎を行ってみる。
 どちらにしても、そのロースターや店の流儀であり、その独自性は尊重されるべきものだと思う。
 反論、質問、賛同意見歓迎します。