龍と春樹

 休みだったので、自転車で図書館まで。涼しくていい気持ち。
目当ての本の閲覧を終わり、1Q84のBOOK3 が返却になってないか、近代文学コーナーへ。
 作者の50音順で探す……ム、厶ラ、ムラカミ、ムラカミハルキ…んー1Q84は…。やっぱりない。
 ふと目に入ったのは同じ村上だが、村上龍の「半島を出よ」。おおっ、5~6年前に評判になって、読んでみたいなぁと思ってて忘れてた作品だ。
 村上龍という人物は好きになれないが、作品は好きだ。
 村上春樹の作品が無機質で汗や血の匂いのないエリートと美女たちの結論のはっきりしない物語なのと対照的に、龍の作品は人間臭く、汗と血が飛び散る「犯罪者」と落ちこぼれと一般人のリアリティ。
 さっそく読み始める。やっぱ、おもしろい。北朝鮮「反乱軍」の電撃的福岡進駐。日本政府のうろたえと失策で、じょじょに占拠された住民たちは反乱軍にシンパシーをいだき始める。
 うん、ありうる。さあ、これからどうなるか…
本を持って、ひさしぶりに湯浅へ。物語の展開が進むと天候もだんだん荒れ模様に。雷と激しい雨。なかなかの演出だな。