和歌山にお住まいのエスプレッソファンの皆さんにグッドニュース。
本格的エスプレッソのお店、mano cafe まもなくオープンです。
昨日の休みに、ちょっと覗いて来ました。まだ内装工事中。しかし、看板も上がり、いいセンスのお店です。立地条件もいいなぁ。
和歌山日赤病院の北、真砂町バス停の前です。
お客さんが引いたので、CDを‥ ジャズもなかなかいいですね。ジャスラックさん、ご心配なく、聴いてるのは私だけですから。
コピ・ルアック(Kopi Luwak)。
「かもめ食堂」などの映画やバラエティ番組でもよく取り上げられていますから、名前は聞いたことがあるでしょう。
実はコピ・ルアックとはジャコウネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆のことです。
ジャコウネコが赤く熟れたコーヒーチェリーを選んで餌として食べ、種子にあたるコーヒー豆は消化されないので、そのまま排泄されます。
その糞の中からコーヒー豆を取り出し、きれいに洗浄して、天日干しした豆がコピ・ルアックです。
一説によると、ジャコウネコ腸内の消化酵素の働きや腸内細菌による発酵によって、コーヒーに独特の複雑な香味が加わるといわれています。
ちなみにこのジャコウの香料はシャネルの香水にもブレンドされているようです。
希少価値もあり、かなり高価で取引されています。有名な珈琲店で見るとどこも、200g1万円はくだらないようです。
しかし、問題があります。本当にジャコウネコの糞から取り出した豆かどうかは、信じるしかないこと。そして、その香味がそれだけの価値があるのか。と言う問題です。
私も、数年前に神戸のある店で「コピ・ルアック」コーヒーを飲んだことがあります。たしか1杯3000円くらいでした。
しかし、そのときの感想は、正直言って「少し酸味のあるトラジャコーヒーみたい‥いや、かなり苦味の利いたケニアか?」であって、独特の複雑な香味が加わるとは、思えませんでした。
いや、3000円も払ったんだから、きっと本物でしょう。そう信じたい。信じるものは救われる。いや、信じるものは足をすくわれるのか?
1995年にコピ・ルアックは、「ジャコウネコの排泄物から集めた世界一高価なコーヒー」として、イグノーベル栄養学賞を授与されています。
ハワイに行ったことのある人や友人・知人がハワイに行ったことがあれば、コナコーヒーの名前は聞いたことがあると思います。
珈琲豆は、その生育する気象条件のために、一般に発展途上国で収穫されるのですが、ハワイ諸島は、ご存知のようにアメリカ合衆国の州です。
ハワイ諸島の中で「ビッグアイランド」の愛称で親しまれているハワイ島。そのハワイ島の西部コーヒー農園が広がるコナ地区がハワイコナの生産地です。
当店で取り扱っているエクストラファンシーはその中でも最高級品です。 有機農法、手作りの為、世界のコーヒ総生産量の1パーセント以下でしかなく、一般的には他の種類の豆 とコナ産の豆 10% 程度割合でブレンドされて販売されているのが実情です。
ハワイ島にある3つの火山の活発な噴火活動により、コナ地区の土壌は、肥沃で、水はけが良く、日中に降り注ぐ南国の太陽と適度な降水量、さらに昼間の暖かい海風と夜の冷たい山風などの自然環境は、まさにコーヒー栽培に理想的とされる条件が全てそろっているのです。
ハワイコナは1818年に苗が移植されて以来、ティピカ種100%が守られ続けられてきています。
マウナロア山の豊かな火山性土壌、コーヒーの木を強い陽射しから守る午後の雲、十分な降水量、強い風からコーヒーの木を守る防風林。これらの組み合わせが、最上の味と香りを持つコーヒー豆を栽培するにふさわしい完璧な環境を作り出しています。
ハワイ州政府の厳密な規格管理のもとで精製された、見栄えの良い大粒な豆は、芳醇な香り、苦味の少ない独特な酸味と甘味を持っています。
しかし、今、ハワイコナは、ベリーボーラーという虫の大発生によって大打撃を受けています。珈琲の実の中に卵を産みつけ、孵化した虫はコーヒーの種(珈琲豆)も食べてしまいます。
虫(ベリーボーラー)に味覚があるかどうかはわかりませんが、同じコナコーヒーでも高級品から被害にあっているようで、エクストラファンシーは、ほぼ壊滅的被害と聞いています。今後、品薄・高価格はさけられません。
害虫は人間にとって害があるので、害虫と呼ばれます。しかし、その困った奴ら(害虫)も生態系の中では必要なものです。
たとえば、バッタ。大発生して農作物を一気に食い尽くす彼らは、農業関係者以外からも害虫として嫌われます。
しかし、そのバッタは、他の病原菌を運ぶ虫を食べ、バッタの糞は農作物の栄養源として重宝され、バッタ自身も家畜のエサになっています。
人間でも、空気を読まず喋り捲る人、年がら年中ぼやいている人、やたらプライドの高い人、サボってばかりの人‥‥そんな人たちもきっと、この社会の中では必要とされているのでしょう。排除や敵対・イジメの論理ではなく、感情を抑えて、共存共栄できる工夫や配慮が必要なのでしょう。
今日は、大阪狭山から、「リトルアイランド」という珈琲屋のオーナーがきてくれました。
若い、そしてジャニーズ系のイケ面。(ウーン、僅差で負けてるかな?)もともとは移動カフェから出発した珈琲屋さんとの事。そして、その移動カフェを現在、引き継いでいる若いきれいな女性もいっしょに。
珈琲豆の話になって、少し盛り上がりました。
さて、今日はベトナムの珈琲豆。
正式名称、ベトナム社会主義共和国。人口8500万人、主要な産業は、農林水産業や鉱業、軽工業ですが、最近は他のアジアの新興国と同様、経済発展の目覚しい国です。
過去、何度か戦火に見舞われましたが、ベトナム戦争後の1976年に南北統一がされ、現在の国名になりました。
世界第二位の生産量
コーヒー栽培は、1999年度にはインドネシアを抜いて世界最大のカネフォーラ(ロブスタ)コーヒー生産国になりました。アラビカコーヒーを含めてもブラジルに次、世界第二位です。
約14万のコーヒー農園があります。個人の小規模農園は0.5ha~3ha程の広さですが、これらは、フランスの植民地時代の大規模農園が分割されて作られたもので、これらの小規模農園は全体の90%を構成しています。
それらは全て共同化され、協同組合や国営農園になっています。
ベトナムで生産されているコーヒーの大部分(98%)はロブスタコーヒーです。アラビカコーヒーは生産量全体の1%以下と少ないながらも生産されており、これは、19世紀に宣教師によってアンナンにもたらされ、その後1935年にコーチン・シナに、1955年にトンキンにもたらされました。
希少性の高い珈琲
アラビカコーヒーはウォシュド(水洗式)で精製されます。
乾燥はほとんど地面で天日により行われています。豆はミディアムサイズで、色はライトグリーンであり、水分を過剰に含む傾向があります。
実は、多くのウォシュドアラビカコーヒー品質は平凡で、カップ味がクリーンでない場合がありますが、その中で特に品質が良いものだけを集めたのが、この珈琲です。たいへん希少性が高い珈琲で、マイルドで飲みやすく上品な香味があります。
当店では、今までベトナムの珈琲を扱っておりませんでしたが、アラビカ種が比較的安定的入荷できるようになったため、昨年の10月にはじめて取り扱いを開始しました。
今回は、あまりメジャーでない珈琲。パプアニューギニア シグリです。
来月あたり、この珈琲をお勧め珈琲にしてみましょうかね。
まず、パプアニューギニアってどこ?知ってます?
南太平洋のインドネシアの東、オーストラリアの北に位置するパプアニューギニア。ニューギニア島の東半分がこの国です。日本の約1.2倍の面積があります。
かつてドイツやイギリス、オーストラリア、日本等に占領されていましたが、1975年に独立しました。未だに戦争中の戦車や高射砲などの残骸がたくさん残っています。
最適な生育環境で育つパプアニューギニア・シグリ
第二次世界大戦の前に、ルター派の宣教師によって、この地にコーヒーが持込まれました。
シグリは、西部高地地方のワギ・バレーに1950年代末に開発された大農園の名前です。
海抜1,600mの標高と清涼な気候、十分な降水量と豊かな土壌、更には「一日で一年の気候を繰り返す」と言われる激しい気象の変化は、コーヒー生育に理想的な環境です。 この気候風土によりシグリの美味しさが育てられていること言うまでもありません。
種も最適、そして手間も十分かけられたコーヒー
またシグリの苗は、ブルーマウンテンと同じティピカ種。それに加えて、完熟チェリーだけを手摘み、通常より1日多い4日間をかけた水洗発酵工程、たっぷりと10日間もかけた天日乾燥、完熟豆の2度にわたる卓上手選別などにより、シグリの蒼色と、最高級の風味、品格が出来上がるのです。
説明のいらない満足な味
コク、香り、天日乾燥特有のまろやかな甘味、高級品種固有の適度な酸味が絶妙なバランスとなり、一口飲めば多くの説明はいらないと思います。
映画や本の話ばかり‥そんな事じゃなくて珈琲屋なんだから、珈琲の話を‥とお叱りを受け反省。
これから、意識的に珈琲の話を書いていきます。(いつまで続くやら?)
まずは、当店で取り扱っている珈琲を順番に紹介していきます。
まあ、最初はやはり、世界で一番珈琲の生産の多い国、ブラジルの珈琲から。
ブラジル サントス?2
サントスとは
サントスはブラジルの東南部サンパウロ市から車で1時間半という近くに位置する南米最大の港の名前です。また、世界最大のコーヒー輸出港になります。ブラジル全土から集まり、このサントス港から積み出された豆は麻袋にsantosとスタンプされ、「ブラジル サントス」になります。100年以上前(1908年)から日本人の移民が始まり、彼らが、最初にたどり着いたのも、このサントス港。今では約150万人もの日系人がブラジルに住んでいます。
ブラジル(ブラジル連邦共和国)は、ご存知のように、南アメリカ最大の国で、国土は日本の約23倍。
地域によって寒暖の差はあるものの、年間平均気温24度前後という温暖な気候です。
大規模で陽気な、リオのカーニバルやワールドカップ、オリンピックの開催予定地として注目されており、最近の経済成長は目を見張るものがあります。
世界一のコーヒーの生産国として有名ですが、経済発展と共にコーヒーの消費量も急速に増え、ここ数年で日本の消費量を上回って、世界第三位のコーヒー消費国になりました。
No.2は生豆の等級を表します。ブラジルでは欠点豆の混入量によって、厳格に等級を分けています。300gの生豆サンプル中に欠点豆4個以内のものをNo.2と評価します。欠点豆0は、ほぼあり得ない話なので、ブラジルではNo.1グレードを設けず、No.2を最上級とし、?8までランク分けしています。おもしろい考え方ですね。
一方、SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)が提唱している味覚の基準とした、SCAAカッピングジャッジフォームでは、このカッピング方式で最低75点は確保しているプレミアムグレード商品に位置しており、欠点豆混入率はサントスNo.2以下、そして独特のチョコレート・フレーバーも備えています。当店のブラジル サンターナコロナは、そこに位置します。
サントスの特徴
ブラジルコーヒーの特徴は一口に言えば、ほどよい酸味と苦味、香りが高いことといえることでしょう。また、まろやかなテイストと薫り高く、品質も高水準を維持でき、価格もリーズナブルで信頼性の高いコーヒーです。マイルド系のコーヒーとして日本では古くから親しまれています。
10月1日は「珈琲の日」。
珈琲の年度は、10月1日から翌年9月30日となっている。同じ2012年でも、9月30日に出荷された珈琲豆は、2012年度の豆で10月1日のものが、2013年度の豆になる。
そんなことは、どうでもいいのだけど‥‥
今日、珈琲業者が持ってきたポスター「10月1日はコーヒーの日。女性にコーヒーブレイクを贈る日」と言うのはよくわからない。(わからないまま店に貼る主体性のなさ、トホホ)
最近は、映画館でも女性割引の日?があって女性の入場料が安くなったり、電車も女性専用車両があったり、いろいろなところでレディスディ割引があるし‥
これって逆差別では?まあ、男には、わからない差別が日常的にあるのかもしれないけど、オリンピックも全種目男女行われているのだから、平等にしてほしい。‥まあ、自由に使える金を持っていない男をターゲットにしないビジネス戦略がわからないでもないが‥。
久々に珈琲の話。マニアックな話です。
エカワコーヒーさんのブログを読んでいて、思い出した。
スペシャルティコーヒー表示についての曖昧さだ。
最高級と言われるスペシャルティコーヒー。しかし、定義は曖昧だ。
当店で無印となっている珈琲豆とまったく同じ珈琲豆が、他店ではスペシャルティコーヒー表示で売られている。
消費者としては、無印で100g400円の珈琲豆を買うより、スペシャルティコーヒー100gを800円で買う方が得をした気分になる。価格差が少なければ尚更だ。実はまったく同じ商品なのに。
逆に、オーガニック表示は、厳しい規程がある。たとえ、完全無農薬・有機栽培されていてもオーガニック表示できない。農水相が栽培地・栽培方法を無農薬・有機栽培と確認しても表示できない。栽培だけでなく、保管や焙煎方法まで厳しい規程がある。
一方、シングルオリジン(=シングルソース:単一生産地)の定義も明確だ。トレーサビリティ(生産者・生産園地確認)ができていて、混ぜもの(他の生産園地のものの混入)なしならシングルオリジンになる。
日本では、シングルオリジンとスペシャルティが混同されている。早く明確な基準で差別化しないと、コーヒー後進国に転落する。
昨日の定休日、パティシエ君と店内で食事をしていて、岩出のフェイバレットカフェの話になった。彼はケーキが、私はコーヒーの保存袋が(何で袋?)気になって行くことに。
男2人でケーキセットを‥。パウンドケーキのキメの細かさに感心。ジェラードも、やはり素人の手作りレベルではない。‥らしい。
と、マスターがわざわざテーブルまで挨拶にきてくれた。この丁寧さは見習いたい。と言いつつ1時間でいつも忘れる。
私が気になったコーヒーの保存袋が、カウンターにあったので見せていただく。おお、 ニコノスのアロマプレスパックだ。
そうパティシエ君と昼、コーヒーの品質をなるべく下げない保存袋の話をしていて、真空パックの問題点とともに、アロマプレスパックが最適だろうと言っていた。
で、ウチの他に、和歌山でアロマプレスパックを使っている店があるか‥と考えて、もしかしたらと頭に浮かんだのがフェィバレットカフェだった。
会計を済ませて帰ろうとしたら、オーナーの奥さんが、丁寧に挨拶してくれた。この丁寧さは見習いたい。と言いつつ1時間でいつも忘れる。学習能力ないなぁ。
※アロマプレスパック 珈琲豆は焙煎すると数日間、二酸化炭素を出し続ける。また、空気中の水分や酸素を吸い込み劣化しやすくなる。そのため、袋内の空気(二酸化炭素)を外にだすが、外部の空気(酸素や水蒸気など)を中に入れない工夫がいる。それを実現できるのが、ニコノスのアロマプレスパック。
(前回からの続き)2度焼きとは、焙煎した珈琲豆をもう一度、焙煎すること。
伝統的な珈琲焙煎職人からは、忌み嫌われ、タブーとされる焙煎方法だ。
しかし、私はタブーを恐れない男。だから挑戦した。(本当は、これしかなかったから‥トホホ)
さて、昨日2度焼きした、インドネシア カロシ。うん、いい色に仕上がってる。早速、挽いて‥あれ?香りが‥‥薄い。そうそう、これが2度焼きがタブーとされる理由のひとつ。香りがうすくなる。そうだ落ち着け、セオリーどおりだ。想定内!と自分に言い聞かせる。
で、味は‥‥‥うん、トラジャとは‥やっぱ‥ちょっと違う。同じ、和歌山県でも和歌山市内と高野山と白浜のサファリパークでは、雰囲気がちょっと違うのと同じか。
でも、鼻に抜ける独特の香りは‥‥ちょっと違うか?いや、まあ誤差の範囲?
やはり、もう一度、焙煎からやり直して確かめたほうがいいな。と言う訳で、シーズン3に続く。