ロブスタ種(カネフォラ種)

珈琲豆の品種は大きく分けて3種類(アラビカ、カネフォラ、リベリカ)です。

ふだん珈琲店で販売しているものの多くはグルメコーヒーの「アラビカ種」。繊細な香味でコーヒー特有の苦み、酸味、甘みのバランスがよく単品でもブレンド(2種類以上の珈琲豆を混ぜたもの)でもコーヒー好きな人の要望に応えるものです。しかし、アラビカ種は弱く、病気や害虫被害が広がるとあっと言う間に被害が広がります。

今では紅茶で有名なセイロン(スリランカ)もかつてはアジア有数の珈琲の産地でした。しかし病気の蔓延で絶滅状態になり、政府と農家は慌てて紅茶の生産に転換し成功したものです。

一方、香味としては大雑把な苦みが強い「カネフォラ種」。しかし、病気や害虫に強く育てやすいため、かつてはロブスタの異名で有名でした。カネフォラ種はそのため安価で取引され、インスタントコーヒーや缶コーヒーによく使われました。そしてその特徴である強い苦みを使ったブレンドに使われていました。

10年ほど前まで、カネフォラ種はアラビカ種の半額程度で取引されていましたが、ここ数年で少しずつ上がり今年に入ってあっと言う間に価格が2倍以上に急騰しています。もちろんアラビカ種も値上がりしていますが、気象状態や生産国政府の農政の変化により生産量が大幅に減少しているのが原因と言われます。