コーヒー1杯の値段は、どう決まるか?
コーヒー屋や飲食店、関連業種の方以外は、たぶんあまり関心ないでしょう。
いや、その当事者の中でも、なんとなく、他の店に合わせて、このくらいなら‥と言う方もいるでしょう。
実は、まず一定期間に想定される客数での必要経費(減価償却含む)をだします。家賃や水道光熱費、材料費、人件費、消耗品、備品代、広告代‥‥それを客数で割り、1杯の最低料金を決めます。これが基本。
もちろん、これでは1杯千円以上のコーヒーが必要になる場合もあるでしょう。しかし、これでは、お客さんが来ませんから価格調整がいります。また客数は大きく変動しますから計算どおりにはいきません。ライバル店などの相場も考慮する必要があります。
地域により経費も変わりますから、価格も変動します。和歌山市周辺では、コーヒーは1杯300円~450円くらいが相場でしょうか。
今日、ある珈琲店のマスターが来たので、話していると、コーヒーの値段を上げる店が増えていると言ってました。もちろん、珈琲豆が昨年大幅に上がったことが原因だそうです。
で、彼が言うには「(GreenBeansも)上げたほうがいい」です。
もちろん、経費が上がっているのですから、上げるべきでしょうし、お客さんも納得してくれるでしょう。
しかし、彼の真意はそうではなかったのです。
「安いとクオリティが低いイメージにつながる」と言うのです。
その話を聞いて、サラリーマン時代に聞いたあるセミナーの話を思い出した。
外国のある化粧品メーカーが画期的な化粧品を低価格で販売し始めた。キャンペーンも大々的に行った。しかし、その商品はまったく売れなかった。
困った経営陣がコンサルタントに相談すると、3ヵ月後には、生産が追いつかないほど売れはじめた。
実は、その化粧品の外ケースをプラスティックからガラスに変え、商品名を変えた。中身は同じ。そして、販売価格を3倍にした。それだけ。
つまり、どんなにいいものでも、安い価格の商品には消費者は魅力を感じない。
なるほど。しかし、価格変更すべきか?ハムレットのように悩む今日、このごろです。