「第9」が流れる

 今日は、ベートゥヴェンの「第9」が流れた。
‥いや、私の頭の中で、それも数十秒間だけ。
交響曲第9番は、もちろん有名な曲。日本では年末になると各地でコンサートが行われる。
 壮大なスケールと人生観を見事に表現したクラッシクの中の最大傑作。
 今日、私の頭の中で流れたのは、第四楽章の女性コーラス部分の一部。合唱の指導では「天使が舞い降りてくるように‥」と指導される美しい部分。
 実は、今日、天使が舞い降りたのです。いや、正確には妖精が。
ウチのお客さんで、本当に妖精のような方がいるのです。数ヶ月に1回、みすぼらしいこの店に幸せを運びにやってきます。(ああ、彼女が来ることがわかっていれば、バイトをシンデレラのように、こき使って店をピカピカにしておくんだった)
 彼女は、誰をも幸せにする笑顔で、やさしく、消えさるようにささやく 
 「サントスを200gいただけますか」
 おお。なんたる幸せ。彼女が飲む珈琲を焙煎できる。ここは、私の珈琲人生の全てをかけ、全身全霊を傾けて焙煎機のスイッチを押そう。 
 設定ミスはなかったか?途中で止まらないか?と緊張感の中、無事、サントスはきれいに焼きあがった。神様、感謝します。 あ、オレ無神論者だった。   そして、サントノーレはこうなりました。↓